埼玉県の白岡市と蓮田市のちょうど境に位置する柴山沼は、埼玉バサーにとって誰もが知るところのメジャーフィールドといえるのではないでしょうか。
今やSNSや動画などを通してなぜか「埼玉県の琵琶湖」と称され、地方からも多くの釣り人たちがこぞって腕試しに訪れる超ゲキシブフィールドなのはいう由もありません。
そんな「柴山スワンプ」ですが、時を遡ること25年ほど前。
私がよく通っていたころは、めちゃくちゃバスが釣れるシークレットフィールドでした。
今でこそ考えられませんが、とりあえずルアーを投げて放置しておけば誰でも釣れるレベル。かつての柴山沼は、まさにパラダイスだったんです!
今回は知る人ぞ知る、「柴山スワンプ」のよく釣れた時代の昔話しをお話したいと思います。
もくじ
25年前の柴山沼は釣れつれ
ひと昔前のバスフィッシングがちょうどブームになった時代、芸能人のキムタクさんとか反町隆史さんがバサーとして一躍有名になった時代に、学生として暇を持て余していた私もバスフィッシングにのめりこんでいました。
当時はエバーグリーンやノリーズ、ゲーリーなどのブランドが主流で、まだO.S.Pとかイマカツなどの釣り具メーカーはなかったと思います。
若かりし頃の今江克隆さんが、リーマンバサーとしてJBで不動の地位を築き上げていた時代ですね、懐かしい♪
そんなころによく私が通っていたフィールドが、今でこそ全国的にも有名になった埼玉県の「柴山沼」でした。
当時はコンバットスティックとかメガバスのデストロイヤーといった超有名どころのロッドが全盛期の頃でした!
今も昔も柴山沼の景観は、ほとんど変わっていないような気がします。水辺のほとりにパラ葦が点在していたり、水門の位置や岩の位置、木材で作られた桟橋の風景も驚くことに全く変わっていません。(笑)
20年以上も月日が流れているのにここまで景観が変わらない癒しのスポットも、今の時代珍しいのではないでしょうか。
当時は釣り人の数もまばらで、まだ田舎町にあるただの野池って感じで認知度どころか、地方からわざわざバスフィッシングのために来る人なんてほとんどいなかったのではないかと思います。
このような昔ながらのただの野池であったため、もちろん釣れるバスの難易度もかなりイージーでした。
夕方ころにちょこっと訪れて、チョイ投げで20メートルほどもルアーを投げて放置しているだけでバスのバイトが余裕でありましたし、1時間ほど釣りをするだけでボウズなんていう概念は全くありませんでしたね…、まさに釣れつれパラダイスでした!
これ事実です。
ですがあれから時が流れてSNSやYouTubeなどのメディア媒体が発達し情報化社会となった今では、もはや多くの釣り人が訪れる人気フィールドと化してしまい、柴山沼はかなりの高難易度フィールドとなってしまいました。
実際に足を運んでバス釣りをされた方ならよくわかると思いますが、そう簡単には釣れなくなってしまいましたよね…。
見えバスがあれだけの数居るのにあんなに難しいフィールドって他にあるのかな、と思うくらいめちゃくちゃタフなフィールドになってしまったのは、やはりバスが連日のルアーを学習し、昔に比べてプレッシャーが高くなってしまったことが最大の原因であるのは言うまでもないと思います。
当時によく釣れたルアーとカラー
私が25年前の当時、柴山沼でよく使っていたルアーが「クリンクルカッツ」とK.グッドプランニングの「常吉ワーム」。
「クリンクルカッツ」は当時、釣り具のポパイでよく販売していた有名なワームで、太目のシルエットのミミズ型のもの。
現在はあまり見かけなくなりましたが、ポパイは昔は埼玉県にもあった大型釣具店なんです。東京にもありましたし、私が住んでいたことのある大阪の43号線沿い、甲子園の近くにも確かありました。
あそこは西宮だったのかな…。(大阪の港区に住んでいたことがあったので、南港でチヌ釣りもたまにやっていました)
店舗内にバスを飼っている巨大な水槽が展示されているのが印象的な、アメリカのバスプロショップのような景観が大人気の当時大流行りの釣り具店でしたね。
ポパイオリジナルの「クリンクルカッツ」は本当に万能型のワームでした。
「常吉ワーム」は、若かりし頃の村上晴彦氏がプロデュースした一世を風靡したルアーで、このワームが爆発的に売れたことで国内に常吉リグ(今でいうダウンショットリグ)が広まり、よく釣れるリグとして一躍有名になっていったのではないかと思います。
とくに「常吉ワーム」は柴山沼では百発百中釣れる最強のルアーでした。
カラーは、今はあまり見かけなくなった「スモーク」という色がよく釣れました。「スモーク」カラーって、どうして最近見かけなくなってしまったのでしょうか。
あと、パラ葦のキワにバズベイトを通すだけでも普通に簡単に釣れましたね…。本当に今の柴山沼では想像もつかないかもですが、実際よく釣れました。
夕方頃にちょこっと訪れて40アップとかも頻繁に釣れていましたので、その頃から魚影の濃さは折り紙付きでしたね。(笑)
昔と今のフィールドの違い
外観はほとんど25年前と変わらない柴山沼ですが、昨今ではフィールドのプレッシャーが大きく変化しました。
申し上げるまでもないかもしれませんが、今日(こんにち)の柴山沼の周辺では地方ナンバーの車を多く見かけるようになり、平日にもかかわらず有名になり過ぎて釣り人の数が一気に増えましたね!(笑)
その結果、当時の釣果からは考えられないほどバスが釣れなくなりました。
ときおりデカバスを釣っている人もさまざまなメディアなどで見かけますが、なかなかそう簡単には釣れてくれません。
当時は地元の有志などが集いバス釣り大会も頻繁に開かれていたようなのですが、昨今ではごくまれに見かける程度で、ほとんどイベントなどが開かれなくなってしまったことも昔と大きく変わってしまった点といえるかもしれませんね。
昨今の柴山沼では、夜釣りを楽しんでおられる方も結構見かけます。
魚の警戒心をちょっとでも少なくするために、ヘッドライトなどを使ったナイトゲームも意外に楽しめたりしますよ。
ヘッドライトの購入なら、メーカーは絶対にコスパのいい「N-FORCE」↓がおすすめです!
柴山沼が難しいフィールドといわれる理由
あまりに有名になり過ぎてしまったことで、地方からも多くのバサーの方たちが訪れるフィールドになってしまいました。
JBトップ50の「SHINGOさん」やガンクラフトのちょっとコワモテな「高久大介さん」をはじめ、あの「俺達」で有名な「ダウザーさん」も関東遠征ではるばる訪れたなんて話もあるくらいなので、釣り人が増えてかなりの激戦区となりタフフィールド化してしまいました。
それでもときおり子バスが釣れたりすることもあるので、魚影の濃さはまずまずといえると思います。
スワンプのほとりではシーズン中、かなりの子バスの魚影を確認できますから、当時から比べて個体数が減って釣れにくくなったとは考えにくいです。
水位や水の色などの環境もさほど変化していませんので、一番の理由はやはりハイプレッシャー化により魚が簡単に口を使わなくなったことが大きな理由となるのは明らかでしょう。
SHINGOさんや高久大介さんは、2018年にハードルアーで50アップを釣っていましたね♪
さすがというか、柴山沼で50アップを釣ること自体が非現実的で信じられず、すごすぎです!
釣果は水の色で激変する
とはいえ、「超」が付くほど難関フィールドかといえば、実はサイズを選ばなければそんなこともないと思います。
余談ですが、トップシーズンなどは結構釣っている方も多いと思いますし、私がたまに訪れる際にも意外と簡単に釣れたりすることもあります。(まぁ、ほとんどオデコの日が多いですがw)
柴山スワンプは9月の終わり頃になると減水して状況が一変しますが、その一歩手前の時期に当たる8月の終わり頃、またはゴールデンウィークに向けた田植えのための増水が始まる5月の一歩手前、4月の前半~後半くらいが一番釣りやすい時期かと私は感じています。
なぜならこの時期は、水位や水質の変化が始まる前の時期で水の状態が安定しており、一定数のバスに対して通常よりも魚の活性が少し高くなっているように感じることがあるからです。
実際、今までに何回もいきなり釣れるようなことがありましたし、自分自身釣る気が全然ないのに、ルアーを投げて1~2投目で立て続けに同じ場所で釣れるようなことが多々ありました。
その時に真っ先に感じたのが水の色で、釣れない時の柴山水系(水路含む)の水質は濁っていて茶色く、魚の気配をほとんど感じないコンディションであることが多いんです。
ですがよく釣れる水質というのは、本来の柴山水系の水質を取り戻した時のようなクリアウォーターな水の色。
とくに水路では見えバスを余裕で確認できるほど透明度が高く、かつ若干の流れプラス小規模な橋下のトンネルなどのシェードを狙った時や、柴山水系独特のウィードエッジにルアーを通した時にいきなりバスがヒットしてくることが今でも多いと感じます。
このウィードに絡めるという動作が柴山沼で釣るために最も重要なファクターで、結構なナイスサイズのバスがエッジに隠れていたりします。
リグは何でもよいと思いますが、ジグヘッドとかダウンショット・ネコリグ、しいて言えばハードベイトでもタイミングが合えば意外と簡単に釣れると思います。
ウィードが自生しているエリアというのは本湖でも限られてしまうのですが、「水の色」&「バスのスクール」+「ウィードの中」を意識しつつランガンしていけば、好釣果に当たることも珍しいことではありません。
逆に言えば水の色が濁っていると、どんなによさげなポイントでも一変して釣れなくなるのが柴山スワンプの特徴といえるでしょう。
本湖では目に見えるストラクチャーをタイトに狙っていっても、そう簡単には釣れてくれません。
運が良ければ釣れることもあるのですが、ほとんどが子バスです。(笑)なので、水中に自生するウィードエリアを探し出して細かく狙っていってみてください。
埼玉県の琵琶湖「柴山スワンプ」まとめ
私が学生時代で時折通っていたころの柴山沼は、本当によく釣れました。
なんせ釣れすぎるので、いつも決まって訪れる時間帯は夕方ころの小1時間だけ。サクッと釣ってサクッと帰るのが当たりまえの、古き良き時代の地元民しか知られていない様な野池でした。
いまでこそバズベイトで釣るのは至難の業ともいえるかもしれませんが、当時はチュルチュルと普通に水面を巻いているだけで、下からバホッ!と簡単に出てくるようなそんなイージーなフィールドだったんです(笑)。
昔と比べても個体数が激減しているような急激な環境の変化などは昨今でも見受けられず、場合によっては50アップも狙える夢のあるフィールドですので、興味のある方は時間のある時にでもチャレンジしに行ってみてはいかがでしょうか。
今回は、埼玉県白岡市に位置する約25年前の「柴山スワンプ」のお話しでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
柴山沼の周辺ではときどきパトカーが駐車違反の取り締まりにきますので、釣行の際は注意してください。
また、ゴミの不法投棄の問題があとを絶ちませんので、くれぐれも最大限のご配慮をお願いいたします。
▼6月の中旬に釣行した埼玉県の野池の記事もよろしければどうぞ。↓
▼2023年、5月14日に起こった朱鞠内湖でのヒグマ事故について
今回は、埼玉県のメジャーフィールド「柴山沼」の昔ばなしです!どうぞお付き合いください!